精神科病院に視察

精神科病院に視察


先日は県議の精神保健研究会で、北区にある精神科病院に視察に行きました。
世界的にも病床を減らして地域医療へとシフトしていく中で、精神科病院も開かれた場所へとなってきています。

以前、世間を賑わせた精神科病院での虐待事件の鑑定も担当しましたが、閉鎖された環境では何が行われているのか分かりにくいため、地域と連携を取ることがこれからのトレンドになっていきます。

私も昔は精神科で働いていましたが、良さも悪さも閉鎖性にあります。
今回訪問した病院は決算報告もオープンにしておられるとのことで、視察も快諾、昔の精神科病院とは全然異なり、非常にきれいな環境でした。



視察では職員が施設の機能やハード面を案内することが多いですが、指摘されるところを見るのは受け身的なため、人の様子、職員の様子などを見ていました。
意見交換で、他の方が精神科と心療内科の違いは何かとか尋ねておられ、勉強不足だと思われると思い、入院のメリット、地域医療への流れをどう考えているかについて質問させていただきました。
病床は減らし、地域医療へと移行していく流れとしても、現実問題として、まだまだ家族や行政がこうした場所を求めているという回答でした。

イタリアは長い年月をかけて精神科病院をなくしましたが、これは画期的なことだったと思います。
日本の精神科病床数は世界の2割を占めるダントツのトップ。
日本では困ったら病人として扱い、薬物療法に頼りますが、諸外国では人間性の回復であるレジリエンスに重きを置き、対話を重視します。
開かれた医療、地域の理解を広げていくことが大切です。

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